親子で過ごしている中では見えなかったことや、起きなかったこと。
それが、他人が存在することで変化が生まれます。
とっても、大切で、子どもたちが育つために無くてはならないことだなぁと感じてきます。
先日出会った3歳の子たち。ふたりとも「おひぴよ」で出会ううちに、あそぶ機会が増えていきました。
ある日、ひとつのスコップを互いに「自分の!」と主張しています。
大人は同じものを用意してケンカをおさめよとしてくれましたが、
「○○ちゃんのやつだよ!」「□□が使ってる!」と互いの主張は平行線。
さて、ここでスタッフは、互いの保護者の方に「ふたりが納得するまで待ってもいい?」と提案。
スタッフも大人も、黙ってふたりを待ちました。(いや~本当に長かった~!)
まっすぐ、自分の主張を続けるふたり。互いに譲らない状況に、涙もぽろり。
さて、それでもふたりは、おうちの人に助けを求めたり、怒ってその場を離れたりしません。
平行線が続いて、しばらくたったとき、ひとりが持っていたスコップを静かに差し出しました。
譲られた子は、静かに受け取り、小さく「ありがとう」が聞こえます。
ふたりは自分たちの力で状況を変えることができました。
その後は、すぐに気持ちが切り替わり肩寄せあって、遊んでいたんですよ。うふふ。
子どもたちは、こんなふうに、大人の仲介が無くても、
自分たちの力で解決できることを積み重ねていきます。
誰かが困ったり、傷ついたり、不安な気持ちになっていない限りは、
言い合いをしている姿も「成長の証だね!」と、大人が見守っていられる、
そんな場所であり続けたいなぁと思ったできごとでした。
おひぴよ通信VOL.24掲載「根っこラム」より