テーブルになりやら食材らしきものを並べて、ちぎって、漬して、水を注いで、忙しそうな女の子たち。
他の子がちょこちょこ遊びに来て「いーれーてー」と言ってみますが、その度に「だーめーよー」と断られています。あぅ!残念
そのやりとりを見ていた別の男の子。
この子は第三子で、お兄ちゃんとお姉ちゃんがいます。
どうするのかな?と見ていたら、何かを思いついたようにどこかへ走り出し、戻ってくると手元には雑草が!男の子は、忙しそうな女の子たちに「野菜もってきた!」と言いました。
すると、あんなに忙しそうだった女の子たちが一瞬手を止めて「ここに入れて!」とお皿を差し出します。
さらに「もうちょっと野菜もってきて!」とお遣いを頼まれていました。おお!いつの間にかあそびに入る技!
お遣いに走り出す男の子の横顔ったら、してやったり!みたいな感じでね、達成感に溢れていましたよ、ふふふ。
この子は、どんなタイミングでどんな方法だと断られずにうまくあそびに入り込めるか?じっくりと観察していました。お姉ちゃんやお兄ちゃんとのあそびの中で身につけたのかもしれませんね。
あそびに入れなかった子は、子ども同士であそぶこと自体を諦めてしまうでしょうか?「(仲間に)いれて」と言われて「いいよ」と言わないといじわるでしょうか?
うまくいかなかったことが、そのまま記憶に残るのではなく、成功体験に変えていく力を信じてあげたいな。
人との距離に慎重になった時代だからこそ、子どもたちには「生きているコミュニケーション」を、あそびの世界で積み重ねてほしいと願っています。
おひぴよ通信VOL.18掲載「根っこラム」より