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子どものあそび場は「まち」にあり!?

夢中に遊んだ…子どもの頃の思い出

久しぶりに、子どもたちが団地の中で遊んでいるのを見た。
自分は団地育ちではなかったけれど、友達の住む団地で鬼ごっこをすることに、しばらく夢中だった。あの団地の坂や建物、木の配置は実に絶妙だったように思うのだ。
こんな風に、あの場所で、あの遊び… 楽しかったな〜という子どもの頃の記憶があるのは、僕だけではないはず。

子どもが遊びやすい環境って?

子どもの遊び環境の研究分野で有名な東京工業大学名誉教授仙田満先生は、著書『子どもとあそびー環境建築家の眼』 (岩波新書)で、
「子どもには遊びやすい環境がある」と言っている。子どもが遊ぶためには、環境が大きなポイントになるということだ。
だから僕らプレーワーカーは、プレーパークが子どもに「遊びやすい環境=遊び心を刺激する環境」になるように、様々な遊び要素を取り入れようと工夫している。
しかし、それでも公園の中でできる最大限のことをしているに過ぎない。公園以上に、子どもの遊び心を刺激する環境が、「まち」の中にはたくさんある。
車の通らないちょっとした路地、憩いの森のような林、高架下の何もない空間、隠れ家的な家と家の間などなど。

プレーパークから「まち」へ!

しかし今、「まち」で、子どもが遊ばなくなった。いろんな理由があるとは思うが、その一つは、遊び心が刺激されるような環境があったとしても、遊び体験が乏しい子は何をしたら楽しいか発想するのが苦手だからじゃないかな。遊ぶ力は体験の積み重ねで育つものなのだ。
ここに、プレーパークの存在意義がある。プレーパークには、普通の公園よりも多様な「遊びやすい環境」がある。そしてプレーワーカーがいる。だから、今まで遊ぶ体験が少ない子でも、遊びだすことができる。そうして遊ぶ経験を積んで、遊び力を育てていける。
遊び力を蓄えた子がそこかしこで自由自在に遊んでいる「まち」。そんな「まち」をプレーパークは目指している。

※プレーパーク新聞vol.69(2017年11月発行)に掲載のコラムを、編集のうえ転載しています。

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