ある日、家からチョークを持参してきた小2男子。箱を抱え地面にかがみこむも、なかなか書き始めないので近づいてみると、チョーク片手になにやら躊躇している様子。
いちろー「チョーク持ってきたんだね」
小2男子「うん、でも俺、絵が苦手なんだ」
いちろー「そっか、苦手かあ、いちろーも描いてみてもいい?」
男子「いいよ。はい!(チョークを渡す)」
い「何描こうかなあ〜♪ あ、そうだ!」
男子「何描くの?」
い「さあ、何でしょう〜(ニヤリ)」
丸を描いて、足を何本か描いて……
い「よし、できた!」
男子「これ宇宙人?」
い「えー、違うよタコだよ(笑)」
男子「これタコじゃないよ(笑)! タコは顔のところが少し凹んでるんだよ!」
と笑いをこらえながら自分でもタコを描き始める。
い「そっか、よし、じゃあタコじゃなくて宇宙人にしよう♪」
いちろーもまた描き始める。
男子「いちろー、見てこれ!」
見てみるとタコ、イカ、クラゲなどたくさんの絵が誕生していた。
男子「なんか海みたい!」
い「お、海か、いいじゃん! じゃあ、いちろーはサメ描こうかな♪」
通りがかった小3女子2人。
女子「(いちろーのタコを見て)何これ宇宙人?」
いちろー「これは宇宙人みたいなタコ(笑)。今ね、ここ海にしよう!って話してたとこ」
女子「やりた〜い!」
男子「いいよ、はい!(チョークを渡す)このイカとクラゲ俺が描いた!(ちょっとドヤ顔)」
やがて、地面には、イカ、クラゲ、ヒトデ、サメ、クジラ、宇宙人のようなタコ、etc…のびのびと描かれた海の世界が広がりました。
好きなこと、やりたいことが、“上手い、下手”“失敗、成功”を気にするうちに、いつの間にか“苦手なこと”や“嫌いなこと”になってしまう。そんな話を耳にします。あそびには成功も失敗もありません。プレーパークは、そんなことは気にせず、好きなこと、やりたいことを楽しめる場所でありたいと思っています。
プレーパークスタッフより