地面にいろんなものを並べて黙々と遊ぶ男の子。枝、カップ、葉っぱ、ひも、たくさん並べて顔は真剣。今度は葉っぱを裏返したり戻したり、カップに入れる泥水の量にも彼なりのルールがあるみたい。
そこへ女の子が通りがかり、たくさん並んだ枝のうちのひとつを取ると……気づいた男の子が「ダメ!」ときっぱり。スタッフが別の枝を渡すと、女の子は満足したようで、別のところへ走っていきました。
大人からすると、枝の一本ぐらい……とも思います。でも。じっくり時間をかけて形作った彼の世界。枝ひとつ無くしてしまうことは、全部が崩れてしまうのと同じぐらい大きなことだったのでしょうね。
他の子とうまく遊べない?とか。「貸して」「いいよ!」ってできないとか。すぐに「ダメ!」って言うとか。子育ての悩みは尽きません(実感を込めて!)。
でも、自分の世界を組み立てるその子の力、自分の世界を守る力も認めてあげたいなぁと思うのです。
※おひぴよ通信vol.6(2017年10月発行)に掲載のコラムを編集のうえ転載しています。